2008/05/24

Green IT

「Green IT」とは、IT 技術における環境への取り組みのことです。
ビジネスの IT 化に伴い、企業で使用する PC やサーバーなどの IT 機器の台数は、今後も大幅に増加していく見込みとなっています。地球温暖化問題などの地球環境に対する取り組みを、世界全体で行わなければならなくなっている現代において、企業が使用する IT 機器にも省エネが求められています。IT 機器の台数増加に対して省エネ化という対応が求められているのと同時に、ビジネスのさらなる IT 化も求められています。ビジネスの IT 化で行う Green IT とは、紙の電子化やネットワークを利用した取引といった IT 技術の活用により、生産性やエネルギー効率を向上し、従来よりも環境への負荷を低減していくというものです。環境に配慮した IT 技術への取り組みのことを Green IT と呼んでいます。

地球温暖化問題が世界中で問題になり、企業の二酸化炭素排出量が注目されていることを背景に、Green IT への取り組みは既に企業にとって当たり前のこととなりつつあります。日本においても経済産業省が推進を行っています。企業の例としてインテル社と Google社は共に「Climate Savers コンピューティング・イニシアチブ」 (電力効率に優れたコンピューター利用による環境保全プログラム) により、2010年までにコンピューターの二酸化炭素排出量を年間 5400 万トン削減することを目標に活動を行っています。 Green IT の推進は、環境への配慮が主な目的ではありますが、併せて企業のコスト削減と利益の向上を実現できるため、環境に対しても企業に対してもメリットのあるものです。今後は Green IT がビジネスを語る上で必須の要素となっていくはずです。

企業のデータセンターやサーバールームばかりが注目される傾向にあります。しかし、実際にはデータセンターなどよりもオフィスで使われている PC のほうが全体的にはより多くの電力を消費しており、省電力化の余地が大きいのです。オフィス機器の二酸化炭素排出量はPC&モニター(39%)、サーバー(23%) 固定電話(15%)携帯電話(9%)となっています。 オフィスの PC を最新の省電力 PC に置き換えるだけでも大きな効果が望めます。これは Green IT の推進という企業市民としての責務を果たす面だけでなく、電気代の削減というコスト面での効果もあります。 ハードウェアの置き換えと共に、「PC の運用方法」を見直すことも重要なことです。たとえば、常に最大のパフォーマンスで動作するように設定されている PC を、処理の負荷に応じてパフォーマンスを自動制御するように設定を変更するだけでも PC の消費電力を削減できます。ほかにも、社内の PC を眺めてみて、誰も使用していないのにモニタがオンのままの PC など、PC の電源管理設定を有効に利用していない PC は意外と多いものです。その設定を見直すだけでも消費電力を抑えることができます。たったこれだけのことが、Green IT の推進につながるのです。

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