2008/05/13

地球温暖化と天然ガス

地球温暖化と天然ガス
エネルギーを使うことでますます便利になっていく我々の暮らし。しかし、その一方で、エネルギーを作るときや使うときに発生する温室効果ガスが問題になっています。温室効果ガスは地球温暖化問題の原因とひとつです。温室効果ガスには、二酸化炭素などがあり、それらの濃度が高くなると太陽熱の逃げ道が遮断され、地球の気温はどんどん上昇していきます。私たちの暮らしでエネルギーをムダに使えば使うほど、地球の温暖化は進んでしまうのです。地球の温度が上昇を続けると、さまざまな災害が起こりやすくなると言われています。南極の氷がとけたり、海水の温度が上がって台風やハリケーンが多くなったり。この環境の変化によって作物が育たなくなったり、生き物が死んでしまったりということも考えられます。地球の平均気温はこの100年間で約0.6℃高くなったことがデータで認められています。科学者などによると、このままだと100年後は今より5.8℃も高くなることが予想されています。では、地球温暖化を食い止めるためにはどうしたらよいのでしょうか?それは、私たち一人ひとりのエネルギーを大切に使う意識と努力が大切になってきます。太陽の光や風の力などを利用する自然エネルギーの活用は少しずつ増えてきていますが、まだまだ化石エネルギーにたよっているのが実情です。日本で使われているエネルギー使用の割合を見てみると、約半分が石油、続いて石炭、天然ガスの順となっています。また世界中で使われている「エネルギーのもと」の割合をみると、90%近くがいつか化石エネルギーにたよっていることがわかります。化石エネルギーに対して、エネルギーの使用量は約30年間でなんと約2倍にまでふくれ上がりました。この問題は、これから大人になっていく私たちも考えて行かなければならない重要な課題なのです。
都市ガスの主な原料は天然ガス。 都市ガスの主な原料である天然ガスは、化石エネルギーのひとつで、1億年以上前の動物や植物の死がいが長い時間をかけて分解してできています。目に見えず、においもしない気体です。ガス田では5000メートルまで特殊なパイプで掘り進められ、そこにたまっている天然ガスがパイプで吸い上げられています。
天然ガスの道のり 天然ガスは主成分のメタンやエタンの他に油や水または不純物が混ざった状態で採取用パイプを通して地下から地上に産出されるので生産施設では分離・除去する処理を行います。 「セパレータ」という装置に通して天然ガス、コンデンセート(油)、水に分離します。コンデンセートは石油化学原料としてあるいはプロパンやブタンなどに分離し液化石油ガス(LPG)として販売します。生産施設で処理された「天然ガス」はパイプラインにより気体のまま販売したり、マイナス162度まで冷却して液体として販売します。 
日本に輸入される天然ガスは遠い海外のガス田で採くつされています。天然ガスは色も形、においもない気体です。
1.ガス田で採くつ。
2.たくさんの天然ガスを運ぶため-162度で液体(えきたい)にし体積を600分の1にします。これを液化天然ガス(LNG)と言います。
3.LNGをタンカーで、日本まで運びます。
4.日本に到着後、ガス工場のタンクに液体の状態で貯蔵します。
5.LNGを温め、気体に戻します。
6.万一ガスがもれたときわかりやすいようにガスににおいをつける。 付臭作業を行います।
7.気体になったガスは発電用エネルギーとして発電所に送られたり、都市ガスとして家に送られます
LPGチェーンにかかるコストはガス田開発(15パーセント) 液化(40パーセント)、タンカー輸送(30パーセント)受入基地(15パーセント) 

天然ガスはクリーンなエネルギー
化石エネルギーが燃焼する時にどうしても発生するのがCO2(二酸化炭素)やNOx(チッ素酸化物)。石油や石炭はもちろん、天然ガスも例外なく発生してしまいます。しかし、石油や石炭と比べてみると、「CO2の発生」は石炭と比べて約6割、NOxは2割~4割しか発生しません。しかも大気汚染や酸性雨の原因と見られているSOx(硫黄酸化物)にいたってはまったく発生しません。化石エネルギーの中で天然ガスは地球にやさしい、クリーンなエネルギーです。環境にやさしい天然ガスは自動車の燃料としても活用されています。ガソリンを燃料とした自動車と比べてCO2などの排出量が少なく、また、空気を汚すススなども出しません。2001年には1万台だった天然ガス自動車の登録数は、2006年12月末には3万台にまで増えてきています。また、軽自動車から大きなトラックやバスまで幅広い車種に適応できるのも特徴のひとつです。天然ガスを利用した家庭用燃料電池は高い総合熱効率が二酸化炭素排出量削減の観点から大きな期待となっています。
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