2008/03/15

CEOの視点 「天然ガス」は代替エネルギーの1番手になるか?

「天然ガス」は代替エネルギーの1番手か?
原油や石油製品の取引は需要に基づく価格形成が行われるようになり「需要情報」を反映して石油価格の変動率(ボラティリティ)は急速に高まっている。2008年3月15日 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は1バレル110.21ドルで取引されています。米国ではエネルギー政策法や安全保障を踏まえ石油供給強化を柱としながらも、地球環境問題に配慮した代替エネルギーの開発、促進に力点をおく方向に転換しつつある。バイオエタノールの代替エネルギーに伴い日本でも輸入品の小麦が値上がりし家庭や飲食店でも影響が出始めている。 今や石油製品や原油は多くの要因が複雑に絡みある時代に入ったといえます。 石油価格高騰の7つの価格変動要因として1)中国、インドの経済成長の著しいエネルギーの需要の急増 2)米国の石油精製能力が昔に比べ大きく減退したこと、3)OPEC等の産油国が減産を実施、4)石油資源の枯渇説が再懸念 5)資源ナショナリズム、6)地政学的リスク 7)ヘッジファンド等のボーダレス化した投機資金が市場への流入が上げられます。 これに加えて代替エネルギーの商業化の遅れも石油価格高騰の要因であると思います。
アジア市場に着目: 今後も中国、インドの経済成長に伴い増加することが予想されています。中国の消費は今後も2倍になると予想されています。 現在の割合では中国は石油消費21%、石炭69.6%、天然ガス13.9%に対して日本は石油消費46.5%、石炭23.1%、天然ガスは13.9%である。日本の例では地球環境に配慮して三菱重工と日立製作所は天然ガス火力発電の二酸化炭素排出量を削減できる基盤技術を開発しています。天然ガス発電は石油や石炭に比べ2-3割二酸化炭素の排出量が少なく国内外で新増設の動きが広まりつつある。経済産業省もその技術のサポートをしているそうです。 日本では1990年度に比べ10ポイント減の46.5%(47%)になった一方天然ガスは5ポイント増の14%ぐらいになっている。 米国や中国インドでも天然ガス発電への需要拡大が続いているそうです。(日本経済新聞2008年3月14日) 「天然ガス」が代替エネルギーの1番手か今後の国際情勢の動きを注視していきたいとおもいます。
日本ガス協会
「天然ガス」天然ガスは、メタンを主成分としたガスで、硫黄分、その他の不純物を含まないため、燃やしてもSOxやススを発生せず、また地球を温暖化するといわれるCO2の排出量も石油より2~3割少ない、クリーンなエネルギーです。 天然ガスは、空気より軽く(対空気比重0।65)、もともとガス体なので、液体燃料のように地上に滞留せず、上方に拡散します。燃焼下限界(燃焼することのできる空気中の燃焼濃度の下限)が、他燃料に比較して高いこと(約45%)自然発火温度も高いことから他燃料と比較して安全性が高いエネルギーです。